今まで虫歯がないのにもかかわらず、歯が痛いと感じたことがある方は多くいらっしゃると思います。その場合、歯科医院で診てもらっても痛みの原因をはっきりと特定できないこともあります。しかし歯科医院によっては、原因の特定ができないため歯を削ったり神経を抜いてしまう場合もあります。ですが原因は歯にないため、痛みはなくなることはないのです。歯の痛みは様々な要因から引き起こされるのですが、肩こりが原因で起きている場合もあるのです。逆に歯が痛むことで肩こりになってしまう場合もあります。では肩こりと歯の痛みにはどのような関係があるのでしょうか。
Contents
肩こりが原因で起こる歯痛
肩こりは様々なことが原因で起こりますが、ほとんどの肩こりの原因は姿勢の悪さから起きているといえます。無理な姿勢を続けていたり、パソコンやスマートフォンを長時間使用することによるストレートネックや猫背などの悪い姿勢など、本来の正しい姿勢とは異なった姿勢を取り続けることで、頭の位置は徐々に移動してしまいズレが生じてしまいます。人の頭は意外に重く、約4キロほどの重さがあるため頭が本来の位置からズレてしまうことで姿勢は簡単に崩れてしまうのです。頭の位置がズレてしまうと、体のバランスを元に戻そうとして首の位置が徐々にズレていきます。その際にバランスが崩れた状態で頭を支えなければいけないため、首や肩の筋肉に過剰な力がかかってしまい過緊張を起こしてしまいます。過緊張を続けた首や肩は痛みを感じるようになるため、それが肩こりとなります。肩こりの痛みは原因とは離れた場所に痛みが生じてしまう「関連痛」によって、直接歯が痛みを感じてしまうのです。
さらに体のバランスが崩れてしまい姿勢が悪くなることによって、上下の歯の噛み合わせが悪くなってしまうことがあります。首が前傾してしまうような姿勢の場合、首と下顎は筋肉でしっかり繋がっているため、下顎は後ろの方へ引っ張られてしまいます。そのため下顎は微妙に少し後ろにズレてしまうのです。それと同時に下の歯も一緒に後方にズレてしまうため、上下の歯の噛み合わせが悪くなってしまいます。噛み合わせが悪くなってしまったため、特定の歯に過剰な力がかかることで歯に負担がかかり、痛みを感じてしまうのです。
歯痛が原因で起こる肩こり
虫歯や歯周病などが進行してしまうと、歯が痛みを感じるようになります。歯に痛みがあると、食事の際に偏った方だけで噛んでしまったり、噛み方が変わってしまったりと痛む歯を無意識にかばってしまうようになってしまうため、徐々に噛み合わせが変わってしまいます。顎や首、そして肩は筋肉で繋がっているため、そのバランスが崩れてしまうと筋肉の過緊張が起こってしまい、肩こりとなって痛むようになるのです。
不正咬合が肩こりの原因となる
歯に虫歯がない場合でも、歯並びがデコボコであったり、前歯が前に大きく傾いていたりするような歯並びが悪い不正咬合によって、肩こりになってしまうこともあります。不正咬合は、噛み合わせが悪くなってしまっていることが多いため、咀嚼がしづらかったり、特定の歯に強い力がかかってしまうため、顎や顎周辺の筋肉や関節に負担がかかってしまい過緊張を起こしてしまうため、痛みを感じるようになります。筋肉は首や肩の方まで繋がっているため、過緊張が広がってしまい肩こりが起きてしまうのです。
さらに噛み合わせが悪いと、顎の位置がズレしまうことによって頭の位置もズレてしまうのです。結果的に顎関節症や、顔や体の歪みを引き起こしてしまうだけではなく、健康面にも悪影響を与えてしまう危険性もあります。
肩こりが原因で起こる歯痛の解消法
肩こりの原因は様々であるため、肩こりが原因で起こる歯痛の解消法は、まず何が原因で肩こりになっているのかを突き止めて、それを解消していくことが重要です。もしも噛み合わせが悪い場合、噛み合わせが原因で肩こりが起きていると思っていたとしても、実は噛み合わせではなく、別の要因が肩こりを引き起こしている可能性もあるのです。しかし、悪い噛み合わせを正しく整えることは体の健康にも繋がるため、治すことは大切なのですが、調整すれば肩こりも良くなるとは限らないため注意しましょう。その場合、起こっている症状と原因によっては診てもらう医療機関も治療法も変わってくるため、原因によっては対処法がまったく違うことを知っておくことも大切です。
ご自身でおこなう対処法によっては痛みが和らぐこともあります。方法としては、ゆっくりと顎を開閉して顎周辺のストレッチをおこなうことで血行をよくしたり、肩や肩甲骨の筋肉を伸ばすストレッチもお勧めです。また普段の姿勢も意識的に正しい姿勢にすることも効果的です。猫背やストレートネックなどの悪い姿勢の方は、可能な限りなるべく背筋を伸ばすような姿勢を心がけましょう。